17,「相手」を変える前に、「自分」が変わるのが先です。

17,「相手」を変える前に、「自分」が変わるのが先です。

人であれば、誰でも目前の現実を自分の思い通りにしたいとそう思っています。そして、自分の思い通りにならない現実に対して嫌気がさし、ストレスを感じ、時には怒りや憎しみの感情が込み上げてくることもあるでしょう。

人間関係においても、自分の嫌な事をする相手に対し、ムカついたり怒りを感じたりします。そして、自分が気に入らないと感じる事をする相手を無意識に変えようとしてしまいます。自己の欲望を満たすために、自己の欲望を阻害する相手に言動を改めさせようとしてしまうのです。しかし、いくらそんな事をしても、何度も同じような嫌な出来事が繰り返されてしまう事を体験された人も多いのではないでしょうか?なぜならば、自分が嫌だと感じる相手が、目前に現れた時は、自己改善が必要な時だからです。従って、まずは自己を省みて何を改善すべきかを探し出し、自らを変える事で問題は無くなります。その方が人生を楽しむことが出来るでしょう。

自分が不快に感じる言動をする相手に対し、その行為を止めさせたいと思う時は、まずは、自分自身がその相手に何を求めているのか?を明確にすると良いでしょう。そして、その思いを叶えるために、自分の言動をどう改めるべきなのか?を考え、思いついた行動を一つ一つ試してみると良いでしょう。当たり前の事なのですが、他人との人間関係は、その相手の事をどれだけ多く知っているか?が大切です。自分に対して嫌な事をする相手の、その言動の動機を知る必要があるでしょう。それを理解しなければ、自分自身が何をどう改善するべきかは解らないと思います。「嫌だから嫌!」「腹立つしムカつく!」と、ただ、感情をむき出しにしても解決にはならないでしょう。これでは、幼稚園児と同じ思考のまま、成長できていない事になります。

組織やチームであれば、ルールを守らない人も現れるでしょう。そんな人に対して、ルールを守るように注意した所で一向に改善されない事もあるでしょう。「何度言ったらわかるんだ!」と叱咤した所で、何も変わらない・・・そんな場合は、まずは自分自身が変わる必要がある時だからです。まずは、その人が、なぜ?ルールを守ることが出来ないのか?を明確にする必要があります。その結果、ルールを見直す必要があるのかもしれませんし、新たなルールが必要な時なのかもしれません。

嫌な出来事が起きる度に、自己改善を繰り返して行くと、嫌な出来事が起きる度に、自分自身が成長できるのです。逆に嫌な出来事を排除する事ばかりしていると、どんどんと嫌な出来事が増え続けるでしょう。なぜならば、その行為には自らの心の成長がないからです。