よく麻薬中毒患者が、何度も麻薬に手を出して逮捕されていますが、それは肉体が記憶している快楽に、自分の意思が勝てないからでしょう。「意思を強く持て!」などと言いますが、私はそんな簡単なものではないと思っています。誰しも、自分の意思で、自分自身の心臓を止める事は,なかなか出来ないように、自分の肉体には、思考とは別の意思を持っているからです。
人の価値観は、人それぞれであり、好き嫌いも人それぞれです。そして、自分自身の価値観は、自分自身が意識して創り上げたものではなく、両親の家系の方々(先祖)の経験値を引き継いでいます。自分が生まれた時には、すでに先祖の経験値を引き継いだ人格を、肉体に宿しており、それを元に思考し、行動し、「自分自身」の人格が形成されて行きます。どんな人の人生も「ゼロ」からのスタートではないのです。
殆どの人が、自分は自分の意思で行動していると、そう思っているでしょうが、実際の自分の思考は、肉体の意思を元に創られているという事になります。
「解っているのに出来ない。」「ダメだと解っているのにやってしまう。」これらは、肉体が持つ意思が優先されているからです。
肉体の意思は、先祖からの経験値と自分の経験値の蓄積になります。何度も同じ過ちを繰り返してしまうのも、ここに因果関係があります。過去からの経験値に引っ張られているのです。従って、それを改善する為には、「新たなる経験」により過去からの経験値を上書きすればいいのです。今まで経験していない経験を繰り返せば良いのですが、実際には「新たなる経験」の選択基準が、肉体の意思に引っ張られるので、「自分が嫌いな事」「自分がやりたくない事」これを繰り返すと良いでしょう。「自分がしたい事」は、過去からの経験値によるものだからです。
この方法は、自己改善をしたい人に何度も試してきましたが、かなりの効果がありました。