辛く苦しい現実と向き合う事となった時、心が重く感じてしまう事もあるでしょう。心が重苦しく感じる時は、物事が自分の望むものではなくなっている時です。その現実から逃げる事が出来ないのが、自然界のルールです。いくら思考の中で忘れようとしても、血肉に刻まれた経験値が忘れる事はありません。従って、同じような出来事が起きると、過去の苦悩も一緒に呼び出され、前回以上に苦しむ事になるでしょう。
いつまでも、辛く苦しいと感じている状態は、その出来事が起きた原因を理解できないからです。要するに、その原因を「知る事」で、心は軽くなります。
辛く苦しいと感じる時は、自分が望む現実になっていない時であり、すなわち「己の我欲」が原因です。常日頃から目前の現実を自分の思い通りにしたいとそう思うのが人という生き物ですが、その我欲が強ければ強いほど、視野が狭くなります。利己的な我欲を満たす為には、物事を自分都合で解釈すればいいので結局、何も知らないままとなります。また、苦悩に直面した時に、どうして苦しいのか?が解らないし、どうすればいいのか?も解らない。自分が望む事に対してしか興味を抱かないからです。自分が興味を抱く情報しか得る事が出来ていないという事です。
視野の狭いまま、辛く苦しい出来事が起きると、その原因を見つける情報が極端に狭いため「誰か」「何か」のせいにしてしまうでしょう。自分以外を「悪」としてしまうで、いつまでも心が重苦しいままとなります。自分が生み出した「悪」の量だけ自らの心が重苦しくなるのです。
心が重苦しい状態であるならば、「知る事」が必要になります。まずは、自分は何が満たされたかったのか?その欲望を満たす為にどう行動すれば良かったのか?二度と同じことを繰り返さない為に、この先の自分はどうすれば良いのか?これらを明確にし、あとは自分と異なる価値観をより多く知って行く必要があります。
まずは、他人に尽くす行為を繰り返すと良いでしょう。他人を喜ばせる為には、その相手を知る必要があり自分に何が出来るか?を考えると、周りを知らなければならない。それをする事で、次第に視野が広くなり、自分で生み出した「悪」が消えて行き心が軽くなって行きます。